前回投稿した引越しの件について、結局引っ越さずにすみました。
というのも、引越し予定日にまさかの彼女が家を出て行き運良く何も支払いしていなかった私は新居をキャンセルすることができたのでした。多分これが個人で契約していたら不可能だったと思うのですが、CROUSだったからかな。兎に角それ以来はCAFの問題がありながらも、平和に過ごしております。
さて、ここからが本題。
大学院に進むにしても国内か海外かで悩んでいる方も、もしかしたらいるかもしれないと思って今回の記事を書くことにしました。ほぼ授業も終わったので、この一年の総括です。
私は法学部人道法・人道支援学科人道・人間開発学科 (Droit et action humanitaire / humanitaire et développement humain)に所属しており大学院でもMaster professionnel (職業専門修士)のため研究というより実践的なこと、主に地政学・法的アプローチから学びます。なので、大学院で研究したいという方には私の所属する院は向いてないかな。一応研究向けコースもあるけど、どちらかと言うと人道・開発分野で将来働きたい人向けです。
主に受けた授業が下記の通り
前期
・人類学
・地政学
・人道法
・安全保障
・公共衛生
後期
・開発学(国連・EU・ODA)
・運送法/団体法 (訳がわからない。Le droit du transport / des associations)
・アクターの戦略法
・国際刑事法
これらに加えて年間を通して外部から講師(国連職員・NGO等)を招いて主に現地(主に中東・アフリカ)から得た知識などについて授業が行われ、そこから地政学を学びます。
深く狭くよりも浅く広く人道分野でのジェネラリスト育成のような大学院なため、今後その分野で働きたい人には選択肢が広がります。また多様な視点から分析するのを求められるため、一つに囚われず幅広い視野を持つ力も養えると思う。
試験については後期は分かりませんが、前期は4日間に渡りシリア情勢について分析して質問に答えるもので、赤十字国際委員会の就職試験の模擬試験をしたい?という狙いから、試験直前まで一切試験科目について予告なしです。資料が山ほど配られるのですが、大半が英語なためある程度英語力も求められます。ただ筆記はフランス語です。
海外の大学院に進んでよかったと思う点は、語学力が伸びるのは勿論ですがそれ以上に欧州からの視点で学べるのはすごく刺激的でした。フランスという自由!人権!を掲げながら旧植民地に対する援助は今でも植民地時代の名残がある一方で、ヨーロッパ人は少なからず歴史に対する”罪悪感”から援助を行っているのはパラドクサルのような気がします。加えて在仏中にパリで二度のテロ事件が起きたのもありますが、移民問題・安全保障問題等に直面している欧州で学ぶのは、日本で同じことを勉強しても実感できないだろうなと。例えるなら東北大震災が起こった時に、仮に被災していなくとも感じた何かがあると思うのですが、それと似たようなもの。
将来世界を舞台に働きたい人には海外での大学院おすすめです。
きっと日本で進学していたら、母語が一番すんなり頭に入るという点から知識・理解をもっと深めれたかもしれない。でも語学の壁なんて自分次第ですので、何度も辞書を引いて人一倍努力すればなんとかなるもんです。
経済的な話だと、最初の頃は働いてなかったので出費の嵐で貯金の半分ほどが消えたのですが、(Science poにいた時の学費が痛かった)アルバイトを始めてからはそこからやりくりしてます。正直日本の大学院の学費を払って一人暮らし出来る余裕があるならば、フランスで留学しても費用は変わりません。大まかにまとめると
1年目
学費 2400€(保険込み)
家賃 400€(最初の4ヶ月)それ以降350€(住宅補助100€)
携帯代 23€/月
ネット代 13€/月
2年目
学費 500€(保険込み)
家賃 350€(同上)
携帯代 13€/月
ネット代 13€/月
ビザ更新費用 50€
大まかですがこれプラス食費・交際費くらいでしょうか。勿論治療費とか思わぬ出費に見舞われることもありますが、基本的にバイト代でまかなって、大きな買い物とか旅行費を日本のカードで払ってます。あとパリとかだと家賃も上がるからあくまで一例ですが、なんとかなります!ついでに貯金もできる。
私はかれこれフランス学生生活トータル3年目を過ぎようとしてますが、来て良かったです。勿論日本社会では少数派になるし、アウトローかもしれないけど!選んだのは自分です。
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