2022年6月8日水曜日

ジブチってどこ?

大学院卒業後、初めての仕事で飛び立った国が東アフリカにあるジブチでした。

国名を聞いてもピンと来る人は少ないと思うので、とりあえずGoogleマップで調べてみましょう。



これぐらい、引いてしまうと国名が出てこないですね。

では、東アフリカの方にズームして見ましょう。

「ジブチ」という文字が見えてきました。

お隣のエチオピアに比べたら、いかに国土が狭い国であることが分かります。

北はエリトリア、西にエチオピア、そして南はソマリアに国境を接しており、ノンフィクション作家・高野秀行さんのソマリア関連本でもジブチがちょこっと出てきます。

ジブチシティからソマリア国境までは車で約30分。

  

さらにズームします。



ジュラシックパークのロゴの怪獣の頭の形にそっくりです。

緑のピンが立っているところが首都の「ジブチシティ」。

世界に7か国しかない、数少ない国名と首都名が同じ国の1つです。

国の面積は23,200㎢、人口は98.8万人です(Google情報)。

世界の国面積ランキングでは146位(日本は62位)。

四国(18,800㎢)に千葉市民(97.5万人)が住んでいるイメージでしょうか。

日本の2021年の出生数が84万人だったので、昨年、日本はジブチの人口とほぼ同数の赤ちゃんが生まれたことになります。

なんか不思議。

ちなみに、人口の半数以上は首都のジブチシティ在住です。


ジブチシティのヘロン地区にあるビーチ。奥に見えるのはジブチ北部最大のまち「タジュラ市」。

主にソマリ系イッサ族とエチオピア系アファール族の2つの民族から成り立っていますが、イエメン系の人たちもよく見かけます。

公用語はアラビア語とフランス語。

日常会話は民族の言葉であるソマリ語とアファール語が多く使われています。

でも、ジブチ市内で外国人として生活する分にはフランス語が話せたら十分です。

意外と英語が通じることも!(カタコトだけど。)

イエメン系の子供たちに撮った写真を見せている。

そんなジブチ。

ジブチに行く前、面接で「ジブチのイメージは?」と聞かれて「暑い。」と答え、3年住んでみても、答えは「暑い。」のままですが、それだと面白くないので、次回は私が思うジブチのいいところ3つを紹介します。






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2022年5月14日土曜日

シドニーで家探し②

前回の記事のつづきです。

今回、家探しのために内覧した物件数、約30件!

正確には数えていませんが、だいたいこのくらいの数だと思います。

その中で出会った、忘れられない家を紹介します。

(ずっと「家」と書いていますが、私たちは戸建てではなくアパートを探していました。)

① ゴキブリハウス

オーストラリア在住の方はご存知の通り、こっちはゴキブリが多い。しかも、でかい!

そのため、小さいものであればある程度の耐性がついたのですが、築古で1階・2階のアパートを内覧した際、キッチンに入った瞬間死んだチビゴキがうじゃうじゃ・・・。

おそらくアパート内で最低10匹は見つけたと思います。

夫に話したら、「オーストラリアだったら普通だよ」と言われましたが、「いやいや、他の内覧で見たことがない。これだけ居たら、実際はもっといるよ。」と話して、そのアパートは却下となりました。

ちなみに、新居ではゴキブリ対策のため、入居する前 Pest control(害虫駆除サービス)を依頼しました。

 高額でもないし、市販の薬より効き目があると思うので、オススメです!


② 壁のヒビ

とあるアパートの共有スペースの壁に、天井から縦に長くヒビが入っていました。

築年数は約15年。

経年劣化も考えられるので、建物の補修工事は予定されているのか、このヒビは問題がないのか不動産屋に確認したところ、「補修工事は初めている。この上の階にもヒビが入っていたが、補修済み(実際に見せてもらった)。ただし、工事にも費用がかかるため、少しずつ進めていく予定。」とのこと。

この物件の立地や間取りはよく、値段もお手頃で、ヒビは気になるものの、不動産屋の返事を聞いて手付金を支払い、手続きを進めました。

ところが、その後 Strata reportを入手したところ、このヒビは経年劣化ではなく施工不良が原因である可能性があるとのこと(泣)

しかも、このヒビを含め、建物に問題があることが2年前に発覚したにも関わらず、資金不足のため、これまで補修工事がほとんど行われていないらしい。

絶対これは危ない…ということで、この家は諦めることにしました。

高い勉強代でしたが、仕方がない!

③ スパイシーハウス

建物全体がすごくスパイシーな香り(笑)

家の中だけならまだしも、建物全体の匂いがきついアパートが何件かありました。

美味しそうな匂いだけど、住むのはちょっと・・・。

匂いやアパートの雰囲気、共有スペースの状況は広告写真だけでは分からないから、実際に足を運んで見るのが大事だなと改めて実感。


3つ目は内容が薄くなりましたが、以上、忘れられない家3件でした。

記事には書きませんでしたが、忘れられない優良物件もいくつかありました。

どの物件もすぐに売れてしまったので、やはりみんなが考えることは一緒なのでしょう。

ただ、最終的に選んだ家は候補に上がった家の中で一番お値段が高いものになってしまいましたが、一番納得のいく家でした。

その家を選ぶことが出来たのも、夫が実家暮らしで貯金をしていたからこそ(感謝!)。

最初は「(夫)家族と同居しないっていう約束と違うじゃん!」とぶつぶつ不貞腐れていましたが、結果良い家を購入できたので、今となっては、不動産購入は焦って無理して買う必要はないし、時には多少の我慢も必要かなと思います。


当面は新居で生活し、将来もし家族が増えたら、また家探しをする予定です。

すぐに引っ越す訳でもないのに、暇があれば物件探しをしていますが、やはり 3LDK以上はお値段が高い。

これから頑張って貯金していこう。そのためにも、早く仕事見つけよう。


以上、シドニーでの家探し話でした。


  City from Watsons Bay


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2022年4月22日金曜日

シドニーで家探し①

先日、やっと家探しが終わりました〜😭(拍手!)

賃貸ではなく購入物件を探していたため、家探しにかかった期間はなんと半年。

途中、何度か心が折れそうになりましたが、無事良い物件に出会えました。

という訳で、今回は家探しやオーストラリアでの住居に関するお話です。


① “賃貸”ではなく、“購入”した理由

日本だと、結婚したら実家を出て、夫婦で家を借りるのが一般的だと思いますが、夫の友人は結婚後も貯金のために数年間はどちらかの実家に同居する人がほとんど。

実家暮らしが長い夫は同居も「あり」であるのに対し、大学入学からずっと一人暮らしかルームシェア生活の私は親世代のましては義両親と同居は「なし」でした。

そのため、オーストラリア移住するにあたり「(義家族と)同居はなし」と夫に条件を出しました。

夫は条件には了承したものの、家賃=水に消えていく無駄金といった考えであったこと、また周囲の人たちは割と若いうちに投資も兼ねて不動産購入している人が多かったことから、賃貸ではなく購入する流れになりました。

ただ、本当であれば私が来る前に物件を決めていて欲しかったのですが、コロナの影響で結局決まらず、私がこっちに来てから一緒に探すことに・・・。


② 海外での義実家との同居生活

ちなみに、家が見つかるまでの半年間、義実家と同居生活していました。

(結局したんかい!)

渡豪するまでは本当に憂鬱で仕方がなかったのですが、今は同居して良かったと思います。

同居したお陰で夫家族の性格を知ることが出来たし、特に義両親や兄弟と仲良くなれたことは本当に嬉しく、優しくしてくれた家族に感謝しています。

ただ、キッチン以外のお風呂・トイレ・寝室が別々でフロアも違ったからある程度のプライバシーが保たれており、また義家族は日中ほとんど家におらず顔を合わせることが少なかったから、同居生活が出来たとも思います。

家族全員がコロナに感染して約2週間全員自宅隔離中は少し辛かった・・・。


③ 家探しの方法

さてさて、話は戻って家探しについて。

家探しの方法が色々ありますが、私たちの場合は不動産サイトを使って探しました。

オーストラリアの2大不動産サイト

条件を入力したら地図で分かりやすく物件が表示されるので、毎日新しい物件出ていないかチェック。

簡単に不動産屋にメッセージや電話が出来るので、物件の詳細情報が欲しい時はすぐに連絡し、プライベート訪問もしくはオープンハウスに行って内覧しまくっていました。

多い時は1日6軒はしご!

何軒か内覧すると、ネット上の写真を見れば、「あ、この家はフォトショで写真編集して綺麗に見せているな」など分かるようになるので、後半は割と効率よく家探しが出来ました。

また、本当にいい物件はオープンハウスが設定されていてもその前に売れることがあるので、魅力的な物件があれば、とりあえず不動産に連絡し、

  • 今すぐ入居は可能か
  • 住居者がいる場合、いつ入居が可能か
  • プライベート訪問は可能か

この3点をとりあえず確認していました。


④  エリア選び

家探しをする上でまず何を決めるかといえば、予算や部屋数など色々ありますが、何よりエリア選び!

都会の都会か田舎の都会でしか生活したことがない私の理想はシティですが、とてもじゃないですが購入できる値段ではないので却下。でも、ある程度栄えている街に住みたい。

Liverpool〜Parramatta沿線沿いで探しており、最終的にMerrylands、Harris Park、Parramattaの3択に絞り、治安や近隣の学校、病院、スーパーなど周辺の環境を考えた結果、最終的に「Parramatta」駅近にしました。

せっかくなので、候補に上がったエリアの感想を記します。

 Merrylands

  • 投資目的なら一押し!掘り出し物件多し。
  • 過去の治安のイメージは悪い。
  • 現在は、昼夜問わず悪くはないが、良いとも言えない感じ。
  • 駅近周辺の開発が進んでいる。
  • Stocklandには大手スーパー(Aldi, Woolworths, Coles)全てある。
  • カップルで住むには良い。

 Harris Park
  • カレー。
  • インド系レストランが多く、誘惑多し。
  • 人通りも多く治安も良い雰囲気。ファミリーで住むにも◎。(駅周辺のみ)
  • 大手スーパーがない。

 Granville
  • 交通の便がいい。
  • 駅周辺はそれなりに栄えている。
  • 夜の治安は良くも悪くもない感じ。

 Guildford
  • 賃貸に出した場合、そこそこ需要があるらしい。

 Cabramatta
  • ベトナム系や中国系が多い。
  • 市場が至る所にあり、食材の買い出しをする時は楽しい。
  • 外食(主にベトナムと中国料理)するのにも困らない。
  • 治安も悪くない。
  • 物件の値段は安いが、売りに出ている物件が少なく、優良物件はすぐに売れる。
  • 郊外の下町。

 Liverpool
  • 駅周辺は開発が進んでおり、新築マンションも多数あり。
  • 近くに新空港が建設予定のため、今後発展する見込みもある。
  • ただし、治安が悪い。

長くなったので、続きは次の記事に書きます!

次回「忘れられない家」。



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2022年3月2日水曜日

オーストラリアで歯科矯正(インビザライン)

高校生の時からずっとしたかった歯科矯正。


しかし、いつ引越しするか分からない、費用も高いと言い訳を作っては先延ばしにしていました。今思えば、フランス留学時代にするのが、費用面では一番お得だっただろうなあ。


でも、過ぎたことを悔やんでも仕方がない。

渡豪したらなるべく早めに歯科矯正を始めようと決断し、渡豪前の日本滞在中に歯のクリーニングや治療など全て終わらせました。



矯正歯科選び


「シドニー」「歯科矯正」で探すと日本語を話せる歯科・矯正歯科がいくつかあったのですが、家から少し遠くなるので、とりあえず夫が以前通院していた近所の矯正歯科にカウンセリングへ行くことに。


本当はいくつかカウンセリングを受けて決めた方がいいのかもしれないけど、雰囲気や対応が良かったので、すぐそこに決めました。



歯科矯正開始までの流れ


日付       

内容                

費用      

12月7日

カウンセリング@矯正歯科

費用や矯正方法について

無料

12月14日

歯の診断@矯正歯科

Diagnostic(恐らく3Dの歯型取り)

無料

12月14日

レントゲン@専門施設

矯正歯科からレファーレターあり

$114

1月11日

カウンセリング@矯正歯科

歯科矯正を始める意思を伝える。

無料

1月24日

契約書に署名@矯正歯科


2月15日

抜歯(1本)@歯科

$206

2月22日

歯のクリーニング@歯科

$143.40

3月2日

インビザライン設置@矯正歯科


矯正歯科=Orthodontist、歯科=Dentist


途中、クリスマス休暇を挟み、さらにインビザラインをオーダーしてから届くまで5週間かかるので、最初のカウンセリングから3か月後にやっと始めることができました。

(長かった・・・。)


費用について


上記の費用は、メディケアなし・全額負担の場合の金額です。

私の場合、メディケアはないものの、プライベートの保険に加入しているので実際はもう少し安い金額を支払っています。


また、2年間の歯科矯正代は$8,850でした。

支払い方法は1/4を頭金として支払い、残りは分割払いです。


ちなみに、インビザラインでもワイヤーでも同額だったので、インビザラインにしました。





そして、今日からやっと開始!これから2年間、頑張ろう。





2022年2月9日水曜日

Prospective marriage visa - Subclass 300

今回はオーストラリアのビザ「Prospective marriage visa - Subclass 300」に関するお話。


オーストラリア人の彼と結婚しようと決めた時、私はジブチ(アフリカ)に住んでいました。そこからビザの手続きをスタートさせることになり、どのタイプのビザを申請するか色々調べた結果、上記のビザ(以降、フィアンセビザ)を申請することとしました。

フィアンセビザに決めた大きな理由は、
① 渡豪予定日までに入籍することは難しかったから
② パートナービザより審査期間が短かったから
この2つです。

もし、ビザ申請前に2年間以上交際していれば、de factoとしてパートナービザを申請することも検討して良かったと思いますが、残念ながら私たちはそれに該当せず。。。

ちなみに、エージェントは通さず、自力で申請しました。

申請費用

ビザ申請費   7,715豪ドル
翻訳代     約40,000円(多分)
書類取得費   約10,000円     
総額      約60万円

※ビザ申請費は2019年9月時点。現在(2022年2月)は7,850豪ドル。
※翻訳代及び書類取得費は私と彼の二人分の合計。

私の場合、翻訳依頼する書類が多かったので、少し高めになっているかもしれません。
ちなみに翻訳会社は複数の見積もりを取得した結果、
日本語→英語は「PENHAWK」さん、フランス語→英語は「Indigo Blue」さんに依頼しました。
NAATI認定翻訳者検索は→https://www.naati.com.au


審査期間

「5か月」という、予想以上の早さでビザの承認が下りました。

2019年9月   申請書提出&支払い
2019年9月   添付書類提出開始
2019年11月   不足書類の提出依頼メールが届く
       (28日間以内に提出してくださいねというコメント付き)
2019年12月   全ての書類の提出完了
2020年1月   承認!

申請書類の内容について

一番悩むのが、二人の関係に関する質問かと思います。
特に私たちの場合、付き合ってから申請するまでの間ずっと遠距離だったため、financial aspectとhouseholdは悩みました。今まで財産共有したことはないけれども、私たち自立していますよ、将来一緒に住む時は共有口座開設してお互い支えあっていきたいと思っていますよ、みたいな主旨の文章を書きました。

一番面倒くさかったのは、これまでの渡航歴(過去10年間に12か月未満滞在した国)の入力。その数、39回分(泣)過去のパスポートや写真、チケットの購入履歴を探してエクセルにまとめ、ちまちま入力しました。今となってはいい思い出です。

添付書類について

チェックリストを確認しながら、下記の書類を提出しました。
・戸籍謄本+翻訳
・パスポート
・在留証明書+翻訳
・Form 815 Health Undertaking
・証明写真
・運転免許証+翻訳
・警察証明+翻訳
・Form888 Statutory declaration by a supporting witness in relation to a Partner or Prospective Marriage visa application 
・出生証明書
・Form 40 SP Sponsorship for a partner to migrate to Australia 
・Notice of Intention to Marry (NOIM)
・2人の関係を証明する書類(連絡履歴、写真、一緒に旅行した際のチケット等)

全ての書類を集めるのに、大体2か月くらいかかったかな。

・Notice of Intention to Marry
依頼したCelebrantから原本にサインをできれば欲しいと当初言われたのですが、時間的にも物理的にも難しかったので、事情を説明し、オンライン署名で解決!無事取得できました。

・Police clearance 
滅多にないと思いますが、オーストラリア政府指定の機関から警察証明書を取得できない場合。
私の場合、申請時に住んでいたジブチにて、オーストラリア政府のHPに記載されている“ジブチ内務省インターポール”から警察証明書の発行を依頼するも、「それは私たちの管轄じゃない」と回答があり、取得できませんでした。
ジブチでは、裁判所が発行する“無犯罪証明書”が一般的で、フランスやカナダのビザ申請にもそれが使われています。そのため、ジブチから一番近い在ケニア・オーストラリア大使館に相談するも、「HPに記載されている指定の機関から取得してください。」と無理難題を突きつけられる・・・。
結局、内務省宛に警察証明書発行依頼書を2度送付、各書面に受理の判子をもらい、それを裁判所が発行する無犯罪証明書と事情を説明したレターとともに提出しました。

感想
書類集めの手間と申請費用はかかるが、手続き自体はそこまで難しくない!
そして、2人で協力しながら手続きを進めていくのが重要。

以上です!
これからビザを申請する方にとって、少しでも役立てば嬉しいです😊

(追記:2022年4月6日)
パートナービザ申請のために、提出書類を確認していたところ、ジブチの警察証明書の発行元が変更されてました!私のお陰かな?(笑)







2022年2月3日木曜日

久しぶりの更新

久しぶりに自分のブログを開いて、読み返してみた。
懐かしく思う記事もあれば、穴があれば入りたい位恥ずかしい記事もあったので、一部を非公開にした。
ネット上の記録は半永久的に残るから、気をつけないと・・・。


さて、最後に更新してからこれまでの間、自分の生活環境が何度か大きく変わったが、その都度、情報収集のために利用したのが「ネット」であり「ブログ」である。

ただし、あまりにも検索ワードがマニアックすぎたのか情報量が少なかった。
そこで、これまでの自分の経験を備忘録も兼ねて書いていきたいと思う。

・ジブチでの生活話(アフリカ生活)
・オーストラリアへの引越し話(特にビザ関係)
・海外旅行話

上記の内容に加えて、現在と未来の話も書いていきたい。

・シドニー生活話(家探し、ビザ関係、食、観光など)
・???(あと1つ、コンテンツが欲しいけど決めれない。)

時間だけは十分にあるので、ゆっくり更新していきます。





2016年5月17日火曜日

総括:フランスで人道・開発援助を学ぶ


前回投稿した引越しの件について、結局引っ越さずにすみました。
というのも、引越し予定日にまさかの彼女が家を出て行き運良く何も支払いしていなかった私は新居をキャンセルすることができたのでした。多分これが個人で契約していたら不可能だったと思うのですが、CROUSだったからかな。兎に角それ以来はCAFの問題がありながらも、平和に過ごしております。


さて、ここからが本題。

大学院に進むにしても国内か海外かで悩んでいる方も、もしかしたらいるかもしれないと思って今回の記事を書くことにしました。ほぼ授業も終わったので、この一年の総括です。

私は法学部人道法・人道支援学科人道・人間開発学科 (Droit et action humanitaire / humanitaire et développement humain)に所属しており大学院でもMaster professionnel (職業専門修士)のため研究というより実践的なこと、主に地政学・法的アプローチから学びます。なので、大学院で研究したいという方には私の所属する院は向いてないかな。一応研究向けコースもあるけど、どちらかと言うと人道・開発分野で将来働きたい人向けです。

主に受けた授業が下記の通り

前期
・人類学
・地政学
・人道法
・安全保障
・公共衛生

後期
・開発学(国連・EU・ODA)
・運送法/団体法 (訳がわからない。Le droit du transport / des associations)
・アクターの戦略法
・国際刑事法

これらに加えて年間を通して外部から講師(国連職員・NGO等)を招いて主に現地(主に中東・アフリカ)から得た知識などについて授業が行われ、そこから地政学を学びます。

深く狭くよりも浅く広く人道分野でのジェネラリスト育成のような大学院なため、今後その分野で働きたい人には選択肢が広がります。また多様な視点から分析するのを求められるため、一つに囚われず幅広い視野を持つ力も養えると思う。

試験については後期は分かりませんが、前期は4日間に渡りシリア情勢について分析して質問に答えるもので、赤十字国際委員会の就職試験の模擬試験をしたい?という狙いから、試験直前まで一切試験科目について予告なしです。資料が山ほど配られるのですが、大半が英語なためある程度英語力も求められます。ただ筆記はフランス語です。

海外の大学院に進んでよかったと思う点は、語学力が伸びるのは勿論ですがそれ以上に欧州からの視点で学べるのはすごく刺激的でした。フランスという自由!人権!を掲げながら旧植民地に対する援助は今でも植民地時代の名残がある一方で、ヨーロッパ人は少なからず歴史に対する”罪悪感”から援助を行っているのはパラドクサルのような気がします。加えて在仏中にパリで二度のテロ事件が起きたのもありますが、移民問題・安全保障問題等に直面している欧州で学ぶのは、日本で同じことを勉強しても実感できないだろうなと。例えるなら東北大震災が起こった時に、仮に被災していなくとも感じた何かがあると思うのですが、それと似たようなもの。

将来世界を舞台に働きたい人には海外での大学院おすすめです。

きっと日本で進学していたら、母語が一番すんなり頭に入るという点から知識・理解をもっと深めれたかもしれない。でも語学の壁なんて自分次第ですので、何度も辞書を引いて人一倍努力すればなんとかなるもんです。

経済的な話だと、最初の頃は働いてなかったので出費の嵐で貯金の半分ほどが消えたのですが、(Science poにいた時の学費が痛かった)アルバイトを始めてからはそこからやりくりしてます。正直日本の大学院の学費を払って一人暮らし出来る余裕があるならば、フランスで留学しても費用は変わりません。大まかにまとめると

1年目
学費 2400€(保険込み)
家賃 400€(最初の4ヶ月)それ以降350€(住宅補助100€)
携帯代 23€/月
ネット代 13€/月

2年目 
学費 500€(保険込み)
家賃 350€(同上)
携帯代 13€/月
ネット代 13€/月
ビザ更新費用 50€

大まかですがこれプラス食費・交際費くらいでしょうか。勿論治療費とか思わぬ出費に見舞われることもありますが、基本的にバイト代でまかなって、大きな買い物とか旅行費を日本のカードで払ってます。あとパリとかだと家賃も上がるからあくまで一例ですが、なんとかなります!ついでに貯金もできる。


私はかれこれフランス学生生活トータル3年目を過ぎようとしてますが、来て良かったです。勿論日本社会では少数派になるし、アウトローかもしれないけど!選んだのは自分です。